近江/ 下坂氏館



ファイルNo0829

戦国期の平地城館が残る

主屋遠望、手前は土塁と堀
@ しもさかしやかた 
  別名 
A住所:長浜市下坂中町
B目標地点:長浜病院
C形式:平城  D比高:ーーm 
E現況:宅地

F遺構等:郭・土塁・堀・説明板
G時代/人物:南北朝期/下坂氏
H満足度: 凸凸
I最寄の駐車位置からの主郭までの所要時間:
  1分
J撮影・訪問時期:2003年08月・2020年04月
         2020年08月・09月

  

道案内  

北陸高速道の長浜インタを下り、県道37号線を右手長浜市内に向かいます。川崎町の信号を左折し県道8号線を米原町方向に進みます。3.5Km先の長浜病院の横を過ぎた下坂中町の信号を右折し県道244号線を進み500m先にあります。
 
訪城備忘録

城館は個人宅であったため非公開でしたが、北近江城館跡群として三田村氏館とともに国史跡に指定され、ご子孫が主屋周辺を長浜市に寄付されたことで、2020年08月より主屋周囲が一般公開(土日祝のみ)されるようになりました。ヨシ葺きの表門が主屋の前にあります。表門は主屋より早い時期の18世紀前半には建てられていたようで、意匠は南北朝期まで遡れるとの事です。現在の主屋は18世紀後半に建てられたものとの事ですが、戦国期からの趣を一部は踏襲されているような巨大な豪農住居です。館領域は戦国期の姿が概ねそのままと言われます。一部破壊はされていますが、二重の土塁と堀が現存しています。公開にあたって、主屋は相当に手を入れられたようで、綺麗でした。屋根のヨシ葺きが新調されたようです。敷地内はどこでも自由に見学できるわけではないです。土塁までは近づけませんが、今までフェンス越しに見ていたものが館内から土塁・堀が見ることができます。館領域内と言っていいのか、主殿の東南側、現ご子孫宅(病院)の東側に不断光院があります。この寺は下坂氏の菩提寺であり、県道沿いにあるヨシ葺きの門は不断光院の表門です。本堂は主屋と同様の形式で正徳五年(1715年)に建てられたとの事です。

遠望(裏手より
歴史

下坂氏は南北朝期に足利氏方として働き、代々下坂庄の地頭職を任じられていました。その後京極氏、浅井氏に属しましたが浅井氏滅亡後は帰農しました。


主郭から土塁(虎口)・堀越しに副郭を見る
右手副郭・左手主郭の間の堀
現地案内板より
手前は土塁と堀 2020年4月
土塁越しに主屋 2020年4月
  
表門(薬師門)
表門の隅立四ツ目結紋
主屋(屋根はヨシ葺き)
主屋室内
模擬浅井長政鎧兜
主屋室内から
前庭から南の土塁を見る
主郭東側土塁・堀の向こうが副郭
    主郭と副郭の間の堀
主郭から堀越に副郭を見る
主屋
主屋の隅立四ツ目結紋
北側土塁
主郭東側土塁
西側外側より主郭西側土塁と堀を見る
主屋
主屋遠望 手前は土塁と堀
2003年撮影県道側から 不断光院表門  2020年撮影内側から
不断光院本堂

近くの城・関連の城:三田村氏館 上坂城 ※