近江/ | 太尾山城 |
ファイルNo0807 |
一城別郭の城・米原駅そば山城
@ ふとおやまじょう |
道案内 ←湯谷神社登り口 | |||
名神高速彦根インタを下り、原町の信号を右折して国道306号線に入り国道8号線に向かいます。外町の信号で右折し、国道8号線に入り米原を目指します。7.5km先米原駅前の信号で右折して400m先の青岸寺・湯谷神社に向かいます。(または、名神高速米原インタから国道21号線を彦根方面に向かい、西円寺の信号で斜め左折し国道8号線に入り約1.6Km先(米原駅前)を左折します。) 湯谷神社の説明板のところから登ります。青岸寺の駐車場の説明板からも登れますが、道の分岐が多く、標識があるものの迷いやすいですし、登り道としては整備はしてありますが、湯谷神社からの登城道に比べきつい感じがします。 |
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訪城備忘録 | |||
この城は一城別郭の城で、尾根の北側と南側に郭群があり、北城、南城と呼称します。国道8号線より細い道を山側に入ると右手に湯谷神社、左手は青岸寺・米原保育園となります。湯谷神社内と青岸寺駐車場に城跡説明板があります。湯谷神社側より登ると南城に至ります。青岸寺側説明板の所より登ると北城に至ります。 青岸寺からは八田山への分岐を避けて進み、もうひとつの分岐も避けて、いったんマウンドを登って下ってからつづら道を北城へ向かって登ります。 2003年訪城時は南城の発掘調査現地説明会でしたので湯谷神社側より登りました。20分ほどで明瞭な堀切に至ります。この右手側が南城となり、堀切から二つの切岸を登るとL字に土塁をめぐらした30*15mほどの方形の郭に出ます。この郭の北東側はさらに高くなっており櫓台と思われます。この先の南側尾根にも幾つかの段郭が連なります。尾根城域端には浅い堀切が残っています。南城主郭の東下にも堀切がありますが下りるのはやめときました。南城は北城より新しいらしいのか、2003年の発掘調査では建物の礎石が検出されています。かわらけなども出土していますので居住性はあった感じです。 (現地説明会には時間を間違えてしまい遅刻したため細かい説明を聞いていません^^;;) 南城の最初の堀切(北端の堀切)から尾根伝いに北側に進むと、浅い堀切を過ぎて、切岸を登ると北城の主郭です。屈曲した土塁が北側に残ります。主郭下を東側から廻り込むように進むと主郭北東下の堀切があり、さらに廻り込んだ主郭北西下に土塁囲みの郭があります。眺望は、南城は夏場は草木が邪魔で見えにくいですが、北城主郭、及び、北城下の郭からの眺望はいいです。 2013年12月訪城 あいにくの雨でしたが、2003年より南北とも土塁が見やすくなっていました。 2023年07月訪城 連日の猛暑でしたが、昼間を避けて17時から登りました。それでも下りてきたら汗だくでしたが。(笑) 夏場ですから草木は茂っており、南城の主郭土塁などは見にくい状態でしたが、堀切などは夏場だからと言っても藪という程ではなかったです。ただ、堀切自体はそう高低差もなく、明瞭な形とは言い難いですので、失礼ながらこんなもんだなという印象です。 北城についても主郭の土塁の所が草木が多く見にくいです。 しかし、夏場の山城は夕方に登っても汗だくですが、晴れた夕方、琵琶湖の夕陽の眺望はご褒美ですね。(笑) 北城から青岸寺へ下りる道に「盗人岩」というのがあります。昔、盗人が住処としていたらしいですが、ここからの眺望もいいです。麓の青岸寺は庭園が美しいです。さらに、麓の琵琶湖沿いを走ってましたら夕暮れの琵琶湖の空が真っ赤に染まってました。 |
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築城時期は不明ですが、鎌倉時代に佐々木氏が街道の監視の城として築いたとされます。鎌倉執権北条高時の時代のこの城は佐々木京極高氏(道誉)<1306〜1373年>の支城であったようです。あるいは、室町期、佐々木六角氏の支流の米原氏が築城したともされるようです。(米原氏の一族は尼子氏に従って出雲において高瀬城の城主を務めましたが、その名称は「よねはらし」と呼称するようです。) その後、佐々木京極氏と佐々木六角氏、浅井氏と六角氏が争う城となり、永禄四年(1561年)には浅井長政が六角方吉田安芸守が守備するこの城を攻略し、城番に中島宗左衛門を置いたとされます。永禄十一年(1568年)、織田信長は足利義昭を担いで京を目指し、六角氏の本拠の観音寺城を落とし六角氏を駆逐しました。元亀元年(1571年)、織田信長の朝倉氏攻めに際し浅井長政は信長を裏切り敵対します。同年の姉川の戦いを経て、元亀二年(1572年)、織田信長は佐和山城を落としたため、宗左衛門は太尾山城を退去し廃城となりました。宗左衛門はこの城を退去後は中島城を守備したようです。 |
南城 |
北城 |
青岸寺 |
近くの城・関連の城:勝楽寺城
盗人岩 |
盗人岩からの眺望 |
彦根市内の麓からの琵琶湖の夕暮れ |