丹後 上常吉城



ファイルNo4061


              主郭北下の二重堀切          

@ かみつねよしじょう 
  別名 常吉城 

A住所:京丹後市大宮町上常吉
    旧:中郡大宮町

B目標地点:経典寺
C形式:丘城  D比高:40m 
E現況:山林

F遺構等:郭・堀切・土塁
G時代/人物:戦国期/進藤氏
H満足度: 凸凸+
I最寄の駐車位置からの主郭までの所要時間:
  10分

J撮影・訪問時期:2024年07月

  

道案内 

舞鶴若狭自動車道の綾部ジャンクションから綾部宮津道路に入り、さらに宮津天橋立インタから宮津与謝道路に入り与謝天橋立インター、さらに野田川大宮道路で大宮インターまで行きます。下りたところが府道655号線で左折します。約2.4km先の酒戸古の信号で右折し国道312号線に入ります。約2.4km先、谷内の信号で左折し府道76号線に入ります。約3.6km先で右折し、さらに約200m先で左折し(正面が下路会館、右手路地が上常吉公民館です。)、約200m先を右折して坂を登ったところが経典寺です。このお寺の奥へ坂道を進み尾根手前で左手の道は墓地へ、そのまま切通し状を入り、右手上が城域です。お寺手前には車は止められませんので、下の道の広い場所を探して停めてください。

訪城備忘録

お寺背後の坂道を登って行き、切通状の中に入ります。ここ往時は南西端の堀切なんでしょうね。高低差がすごいです。ここを抜けてやや右手前方向に登って行くと城域北西端の堀切です。ここも高低差がすごい。

この堀切はそのまま北斜面に落ちてますが、この堅堀途中から右手に行くと、複数の堅堀と二重の堀切が交差する不思議な空間に入ります。ここは本当に特異な空間です。二重堀切からきれいな形状で各堀切の堅堀が落ちていて、この堅堀に先ほどの北西の堀切から落ちる堅堀が平行に落ちていて、かつ、真ん中にもう2条堅堀があり、これの片方が二重堀切と交差しているという感じで構成されています。これに主郭東下の郭の北東下の堀切とそこからの堅堀が絡んでますので、ここの斜面は複雑な模様になっています。

二重堀切から主郭東下の郭に登り、主郭下を通るように主郭南下の郭へ行きます。双方の郭から主郭の切岸は高いですし、郭そのものも相当広い空間でした。南の郭の左手(南西)から主郭に上がります。主郭には「進藤山城守墓」と刻まれた墓碑が建ってます。主郭もなかなか広い空間でした。無名ながら遺構的には大変面白い城跡です。

尾根続きで下常吉城がありますが、こちらには麓から行った方が良いと思います。

歴史
桂典寺山門



主郭に「進藤山城守墓」という墓碑がありますので、城主は進藤氏という事のようですが、詳細は不明です。元々は一色氏の家臣であったようで、天正十年(1582年)に一色氏が細川氏によって滅ぼされるものの、進藤氏そのものは命脈を保ったようです。 慶長五年(1600年)の関ケ原の戦いの前哨戦の田辺城の際に峰山城を攻めた落としたようですが、その際に進藤山城守は討死したとも伝わるようです。


北西端の堀切     二重堀切の一つ
  
南西端の堀切(今は切通状)
南西端の堀切(今は切通状)
北西端の堀切
北西端の堀切
北西端の堀切
北西端の堀切
二重堀切の一つ 
堅堀と二重堀切・堅堀が交差している
二重堀切の一つ 
二重堀切の間の土塁
二重堀切から堅堀
堅堀
二重堀切から堅堀
南下郭から主郭切岸
南下郭から主郭切岸
南下郭
主郭
主郭
主郭から二重堀切を見る
東下郭から二重堀切を見る

近くの城・関連の城:下常吉城