越中 / 長沢東城



ファイルNo0014

虎口と虎口郭がよく残る城

     虎口

@ ながさわひがしじょう 
  別名  家老屋敷城

A住所:富山市婦中町長沢
   旧:婦負郡婦中町

B目標地点:かんぽの宿富山
C形式:山城  D比高:70m
E現況:山林

F遺構等:土塁・虎口・説明板
G時代/人物:戦国期/不明
H満足度: 凸凸
I最寄の駐車位置からの主郭までの所要時間:
 駐車場からは比高40m程度・主郭まで600m程度 15分

J撮影・訪問時期:2004年04月

  
下記C郭をAの郭側より

【道案内・訪城備忘録】 

城跡には古洞の森(富山市)の駐車場からでも、婦中町自然公園のしょうぶ園駐車場からでも行けますが、菖蒲園の駐車場が近いためそこより行きます。 国道359号線を富山の婦中大橋から来ると長沢の信号で右斜めに戻るように県道31号線にはいります。次の信号で左折し、かんぽの宿富山・各願寺・呉羽カントリークラブ方面に向かいます。かんぽの宿富山を過ぎた隣に国史跡王塚古墳をあります。それを越すと左手に入る道があります。これを左折します(左折しないで直進すると呉羽カントリー、さらに古洞の森の駐車場に達します。)しばらく行くと、しょうぶ園の駐車場に着きます。そこより奥に歩きます。「長沢城址」の案内板がありますので、右手方向になだらかな坂を進みます。途中で古洞の森駐車場からの道と合流します。案内に従い左手に進みます。150mほどで「長沢東城」の案内板の所に到達します。ここより細い道に入ります。しばらくアップダウンの小道を歩くと虎口のような土塁状の所を過ぎますが遺構ではないらしいです。すぐに最初の郭に到達します。小さな案内板が設置してあります。郭は土塁も無い小さなものです。ここは主郭・二の丸とのことです。草木が多く明瞭な遺構は認められませんでした。さらに郭を2つほどすぎて、さらに進むと右手にこの城で一番広い郭があります。一段廻りより高く反対側に低い土塁が巡ります。 東側に三角状の郭があり、真下の虎口の監視の郭となっています。虎口は桝形で明瞭に残ります。この虎口は見ものです。




【歴史】

この城は近くを流れる辺呂川(べら)の北側の無常山の山頂に築かれている。西側の谷の向こうには石山(または城山)と呼ばれる山頂に長沢西城(一般に長沢城)があります。長沢東城の郭は7つあります。(左図A〜G)  ほかにふもとに二つの屋敷跡があります。もっとも高いところはGで131.7mあり、また、Aの郭はもっとも広く50*75mもあり、まわりを土塁・切岸で守っています。C−Eの郭から北に登ったところにはFの郭があり、更にその上にGの郭があります。この二つの郭は東城の本郭・二の郭であり、詰の場所に当たるとみられます。Gの郭<本郭>の郭の背後は尾根が続き、十分な備えが見られません。西城とはこの尾根にあたる道でつながっています。そして、尾根道からは各願寺へ行けるし、その反対方向は猫坂峠を抜け正権寺から増山城へ通じています。言わば東・西城ともその山道から進入できます。このようなことから両城はある時期北方地域を押さえた勢力が富崎城を守るためか あるいは、攻めるための拠点として使用したものと思われます。東城は西城よりやや後に築城されたと考えられますが、堅固な大手口の遺構からみて戦国時代に築かれ使用されたと考えられます。  ≪現地案内板より  婦中町教育委員会≫


Aの郭の切岸
縄張り図(現地案内板より)
  

近くの城・関連の城:長沢西城  富崎城