伊賀
・伊勢
矢鉢城



ファイルNo3738

天正伊賀の乱の時の織田信雄の陣城

             東の郭の土塁               

@ やはちじょう 
  別名  

A住所:伊賀市高尾〜津市美杉町八知
    旧:名賀郡青山町・一志郡美杉村
B目標地点:メナードカントリークラブ青山

C形式:山城  D比高:60m 
E現況:山林

F遺構等:郭・堀・土塁
G時代/人物:戦国期/織田氏
H満足度: 凸凸+
I最寄の駐車位置からの主郭までの所要時間:
  県道755号線沿いから20分

J撮影・訪問時期:2021年04月

  

道案内 

亀山市より名阪国道(国道25号線)で来ると、伊賀(上野)市の上野東インタで下り、国道422号線を名張方面に進みます。12Km先の国道165号線との交差点の青山羽根の信号で直進し木津川を渡り、県道29号線に入ります。約25km先で右折し県道755号線に入ります。約2km先左手がゴルフ場の入口です。ここを越えて約200m先左手にゲートがあります。ここを入り、さらに100m先のゲートを入り、細い道を進みます。約200mも進むと左手はゴルフ場の池ですが元々は植樹された箇所かと思えるところを抜けます。いったん谷に下り反対側のピークへ向かい登りますが、左手斜面を回り込むように斜面を進みます。前方にゴルフ場の16番パ−3のティーグランドが見えます。ゴルフ場の敷地外とは思いますが少し躊躇します。ティーグランドの右手急斜面の斜面を進みます。ティーグランドを越えたくらいで斜面を下に下りて行きます。作業小屋を越えると林道に出ます。林道は未整備のダートな道です。右手が下から上がってきた道、正面にまだ上に登る道がありますので、これを登ります。頂上手前で左手に造成中の林道がありここに入ります。200mもすると林道は無くなりますので左手から尾根へ登り、尾根伝いに進みます。尾根ピークをひとつ越え、いったん下がり、再度登ったところが城跡です。城跡の反対側の比高で30mほど下はゴルフ場の14番ティーグランドか15番のグリーンくらいの位置と思われます。

訪城備忘録

城跡は想像していた以上にしっかり残り、屈折した土塁・堀など技巧的な城の心象で、滋賀の堂木山砦や長比城に似た構造という第一印象です。 東西に大きな郭があり郭周囲を土塁、堀が巡ります。西の郭は北側で屈曲した土塁、堀があり郭が張り出し、南側の西端も郭が張り出し、横矢を意識した構造です。 東西の連結部は南北から仕切土塁が中央くらいまで張り出しているようですが、現地では分かりにくかったです。東の郭は全体的にやや南東側に折れた感じで西側と北側に虎口があり、東端が郭が張り出しています。東側の土塁の外側の堀は一番明瞭です。城跡のあるところは住所的には津市美杉町ですが市境にあり伊賀市(旧青山町)からの方が城跡までの距離は圧倒的に近いです。城跡にゴルフ場が隣接していて奇跡的に城跡の破壊を免れたという感じです。

東端堀と山つつじ
歴史

天正六年(1578年)の第一次天正伊賀の乱の際、天正七年に敗戦した織田信雄が撤退の際に命じて構築された城のようです。史料にもこの城の構築について記録があるようです。そばを通る街道を監視し侵攻のための繋ぎの城とされたようで、天正九年(1581年)の第二次天正伊賀の乱まで使用されたと思われます。

西の郭と土塁     東の郭の東側堀
地理院地図より(標高655mが城跡)
  
尾根下から城跡方向     城跡手前
西の郭西端堀
東の郭の南側から西の郭へ屈曲する堀
東の郭全景
西の郭の北側屈曲する堀と土塁
西の郭の北側屈曲する堀
西の郭の北側屈曲する堀     西の郭の北側堀
西の郭北斜面
西の郭と土塁
西の郭と土塁
西の郭の東端張り出し土塁
東の郭
東の郭北側虎口付近
東の郭北側堀
東の郭北側堀
東の郭東側外側から堀と土塁
東の郭東側の屈曲する土塁と堀
東の郭東側の屈曲する土塁と堀
 
県道から最初のゲートを入ったところ      ゴルフ場
未整備林道出たところ   未整備林道を登る
途中から造成中の林道へ      尾根へ    
八知地区からの林道ルート

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