大和 檜牧城



ファイルNo4210


            南尾根の堀切            

@ ひのまきじょう 
  別名 檜牧山城 自明塁 

A住所:宇陀市榛原自明
    旧:宇陀郡榛原町

B目標地点:
C形式:山城  D比高:80m 
E現況:山林

F遺構等:郭・堀切・堀・土塁
G時代/人物:室町期/檜牧氏
H満足度: 凸凸+
I最寄の駐車位置からの主郭までの所要時間:
  20分(上の民家からは比高40m、8分)

J撮影・訪問時期:2025年08月

  

道案内    ←登り口

名阪国道(国道25号線)の針インタで下り、国道369号線を南下します。約16km先、五月ケ丘の信号でY字を国道369号線は斜め左を進みます。高架で国道165号線を横切った先に榛原トンネルがあります。トンネルを抜けて宇陀川にかかる猟路橋を渡った先の信号(五月ケ丘から約800m先)を左折します。(国道は369号線のままです。) 約3km先、(自明生活改善センサーから約200m先)を左折し内牧川にかかる橋を渡ります。道なりに約300m登り、右折して約100m先の左手民家の突き当りが登城口です。そこから伸びる細道は墓地に繋がっていて、その手前に斜め左に登る小道があり、そこを登るとすでに城域です。私はたまたま民家の方がおいでで許可をいただいて登城口(車庫の横)に車を置かせていただきましたが、最後の右折のところ付近に駐車した方がいいかもしれません。あるいは、麓の国道沿いのどこかかに駐車される必要があります。

訪城備忘録

夏場でも下草が全くなく、上の民家横に停めさせていただければ比高も40mも無いので大変見学しやすい城跡です。宇陀の城跡もずいぶん廻りましたが、ここを見落としていたのはもったいないくらいでした。城跡はU字、馬蹄形に近い縄張です。南尾根と西尾根に挟まれた谷は居館跡です。

墓地に向かう小道を進むと左手に居館跡を見て、さらに先に墓地手前左手に堀切があります。その堀切手前に左手に登る小道がありますのでそこを登ります。すぐに南尾根遺構の先端になります。南郭は幅のある尾根で削平もしっかりしていますが、なだらかに傾斜はしてます。土塁は無いです。南郭の東下には外側に土塁を伴う空堀状があります。これは主郭北側まで繋がってますが、土塁があるのは南郭下までです。南郭の端くらいで、この土塁は虎口のような開口部がありますが、外側に城道のようなものは無く、斜面でした。南郭と主郭の間に大きな堀切があります。かっこいい堀切です。東側は空堀と繋がり、西側は堅堀状ですが、麓まで(居館跡まで)落ちてるわけではありません。

堀切を越えた頂部が主郭で。幅があり、南北に長い郭です。削平もしっかりしていて結構広いです。こちらにも土塁は無いです。主郭から北尾根側、北下に二重堀切があります。南郭の堀切ほどではないものの、こちらもしっかりとした堀切です。二重堀切の尾根側はやや小ぶりな堀切でした。この二重堀切の間はまなにか不完全な感じの地形でした。

主郭から西尾根側は、主郭と段差がある西郭があります。こちらも削平はしっかりしていて土塁は無いです。西郭の西下には奇麗な小さな堀切があります。堀切と言うより、塹壕のような感じがします。 ここからの西下、北下が複雑な地形です。西郭下堀切の北側から西下へ空堀が延び、もうひとつ北側へ落ちて、西下へ幅のある堅堀状が落ちてますが、これは城の遺構なんだろうか?あまりに大きいです。

馬蹄形の縄張で古い城郭にも感じますが、土木量はすごいし、城域の北西側の防御は半端ないです。遺構のパーツは戦国期と思います。

歴史
居館エリア





築城時期は定かでないものの、檜牧氏は沢氏の一族で、南北朝期に沢氏が沢城を築城して、その後の築城と思われます。ただ、遺構は戦国期の雰囲気ですから、相当に後なんかな? 沢城は永禄三年(1560年)に松永氏に攻められ落城してますが、檜牧城は自落のようです。、また、元亀四年(1573年)に沢氏が沢城に復帰しましたが、天正四年(1576年)頃には筒井氏に攻められ落城しています。この頃、檜牧城はどうだったかは不明のようです。。


主郭背後の堀切       西尾根の堀切
  
左の道が城跡への道
墓地手前の堀切
南尾根の東下の空堀状と土塁・土塁開口部
南尾根の東下の空堀状と土塁・土塁開口部
南尾根の東下の空堀状と土塁(上から)
南尾根郭
南尾根堀切 
南尾根堀切
南尾根堀切 
南尾根堀切からの堅堀と居館跡
南尾根堀切
主郭東下腰郭
主郭北側下堀切
主郭北側下堀切
主郭北側下堀切
主郭北側尾根側の堀切(二重堀切)
主郭北側尾根
主郭北側尾根側の堀切(二重堀切)
主郭
主郭西下郭の北側下堀
主郭西下郭の西下堀切
主郭西下郭の切岸
西下郭の西尾根堀切  
西尾根下から西尾根堀切土塁と向こうは西下郭の切岸
西尾根北下を落ちる堅堀
西尾根堀切
西尾根堀切を上から見る
西尾根の北下堀状
西下郭を見上げる
西尾根から居館跡の谷部を見る

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